ひとりさんの(2人でゆく)ひとり旅

若干鉄寄りの乗り物好きによるマニアックなものを噛み砕いた紹介とマニアックなものをさらにマニアックにまとめるページです。

【相鉄・JR直通線特集】②直通線開業による埼京線、横須賀線の始発終電拡大へ〜

前回に引き続き、9/6に発表された相鉄・JR直通線の詳細ダイヤ発表に関わる特集シリーズ。

今回は大きく2つ。

①埼京線の池袋以南の早朝運転時間拡大

②相鉄直通線列車を利用した横須賀線方面への有効列車増発

こちらに話題を絞ってまとめてみました。

 

埼京線の池袋以南の早朝運転時間拡大

現在、埼京線の基本運転は新宿で半数以上が折り返し、かなり数を絞って南側に直通が基本ですが、早朝は少々特異的な運行形態をとっております。

早朝、始発列車は池袋-赤羽の区間列車から始まり、時間を追うごとに南北に運転区間が広がっていきます。

f:id:hitori_trip:20190908220708j:image
f:id:hitori_trip:20190908220703j:image

こちらは、早朝の大崎〜新宿を埼京線の列車が走行するまでの列車をまとめた表となる。

さらに分かりにくいので時系列にまとめると以下のようになる。

4:30-5:10 池袋-赤羽

5:10-6:12 池袋-川越

6:12-7:07 新宿-川越

7:07-日中 大崎-川越(全区間)

この中で特に顕著なのが、4:30から始発が走り始めるのに、池袋-新宿の運転が始まるまでに1時間40もあるところである。となりの山手線に乗れということだったのか分からないが、この点が今回少し緩和されることになる。

 

改正の結果がこちらである。

増発部分は橙で塗りつぶした。

f:id:hitori_trip:20190908230030j:image
f:id:hitori_trip:20190908230025j:image

これにより区間ごとの運転時間は以下のようになる。

4:30-5:10 池袋-赤羽

5:10-5:44 池袋-川越

5:44-6:29 新宿-川越(28分繰上)

6:29-日中 大崎-川越(全区間)(38分繰上)

始発の繰り上げ等で数分の繰り上げ等はよく見ることだが、いきなり30分前後の繰り上げはなかなか見られるものではない。

なお、今回は平日の話として代表されていたが、おそらく土休日も似たような繰り上げになると予想される。これと相鉄直通線に伴い、池袋より南側の利便が圧倒的に変わる。ここが②の内容となる。

 

 

②相鉄直通線列車を利用した横須賀線方面への有効列車増発

前回の概要記事にて、相鉄の直通は朝を除き海老名→新宿→海老名でワンセットの運用になっており、新宿で回送になる運用は基本的には設定されない計算になっている。これは始発や最終列車でも同様で、海老名発上りが始発も最終も早く、新宿発下りが始発も最終も遅い時間となっている。

平日始発

【海老名5:43-6:44新宿6:58-8:05】

平日最終

【海老名22:11-23:09新宿23:14-0:26海老名】

 

また、今回の改正により懸念されていた「横須賀線の減便」がどうやら一本もないらしく、またほぼ全ての現在列車がそのまま存続するという奇跡的な結果となった。一体どこにそんな隙間あったのだろうか(犠牲となったのは湘南ライナー1本のみ)

これにより、こっそりと恩恵を得ているのが、「武蔵小杉以南より湘南新宿ラインにて新宿に向かい、新宿から帰る人たち」である。

 

湘南新宿ラインはかねてより特に南側の始発が遅く、終電が異様に早いという特徴があり、早朝深夜の時間帯は、品川にて山手線(+大崎で埼京線)へ別ホームへの乗り換えを強いられていた。

まずは始発付近の上りのダイヤをご覧いただきたい。

f:id:hitori_trip:20190909020304j:image

こちらは湘南新宿ラインの本数が安定してくるはじめの列車までの全ての列車をまとめたものである。1番下の列車より新宿方面へは10分ごとの運行になるためここを境目とした。

この掲載時間帯、横浜から新宿方面へ乗り換えなしで向かう列車は以下である。(横浜発時刻)

6:26(快速)、6:48、7:05(快速)、7:24

これ以外に、品川で山手線に、列車によってはさらに大崎で埼京線に乗り換えることにより有効列車となる列車が以下となる。(横浜発時刻)

5:22、5:39、6:33、6:52、7:08

ただし、はじめの二本以外は湘南新宿ラインの直後に発車し、新宿に着く頃には次発の湘南新宿に近接してしまっているので、形式上の有効列車となっているだけで、使い物にはならない。とにかく、便利に向かえる始発が6:26というのは遅い。

 

これが12月の平日より以下のようになる。またしても増発部分は橙で塗りつぶした。
f:id:hitori_trip:20190909020300j:image

今までの湘南新宿ラインの他に、横浜から横須賀線に乗り、武蔵小杉ないしは西大井で同じホームの後続に来る相鉄からの列車に乗り換えるという新技が加わることになった。

これにより、新宿や池袋への有効列車が純増。

湘南新宿ラインの4列車のほかに、以下の列車が相鉄直通線への乗り換えでスムーズに新宿へアプローチできる列車となる。(横浜発時刻)

6:03、6:33、6:52、7:13

後ろの3列車に関しては発車時刻が変わらないが、所要時間が短縮されるのと、乗り換えの手間が圧倒的になくなる点で十分に有効列車へと進化することになる。

それよりも、最初の6:03発が大きなポイント。

これにより、横須賀線〜新宿方面への始発が従来の湘南新宿ラインの始発より横浜発が23分繰り上がり、新宿着も14分繰り上がることとなる。先ほどの脅威の30分繰り上がりに比べたら薄いが、普通に考えればかなりの大繰り上がりである。

【横浜6:03-6:15武蔵小杉6:20-6:44新宿】

こちらの列車が新しい始発列車となる。

 

 

今度は下り最終付近を見ていく。

f:id:hitori_trip:20190909022933j:image

今回は21時台より全掲載している。

ここでのポイントは2つ。

①21時台の24分の開いた穴

②終電の早さ(新宿22:58)

②は先ほどの逆の話なので良いとして、21時台に突然24分も間隔が空く場所が存在する。筆者も学生の頃池袋より横浜方面へ帰るのにこの時間をよく利用していたので業を煮やしていた。

一応、その抜けた時間にはホームライナーが入っててなんて理由もあるが大船まで通過なので知ったこっちゃない(ごめんなさい)。

 

この二点が、相鉄直通線により意図せずに改善されることとなる。
f:id:hitori_trip:20190909022929j:image

新宿→横浜のホーム上乗換技により生まれた有効列車が以下の2つ。

【新宿21:35-21:57武蔵小杉21:59-22:11横浜】

【新宿23:14-23:35武蔵小杉23:41-23:54横浜】

それぞれ、①と②の改善に貢献している。①はこの列車により24分の穴が16分と8分に分散し、この路線として標準的な間隔に是正された。(どちらかというと後ろに寄っているが気にしてはいけない)

②に関しては新宿発最終が16分繰り下がる大貢献となった。12月からはJR横浜方面への最終としても賑わいを見せる列車となることだろう(果たして10両で足りるのか)

 

ちなみにこの直通線の純増による横浜方面への有効列車増加、日中のパターンダイヤの時は湘南新宿ラインの快速、特別快速の後追いで走行するため横浜視点での本数増には至らなかった。特別快速に続行する上下列車のみの恵比寿駅のみこっそり有効列車増となる。

ちなみに西大井駅は終日全列車純増となるのでこの論議からは便利すぎる故除外とさせて頂いた(笑)

 

全体的にまだまだ仮ダイヤな感触もあるが、それでも対相鉄以外にも利便性を発揮しそうな開業路線となりそうだ。

またまとめたいことが増えれば記事になる可能性が高い。

ということで、また区切りです!

 

最後までご覧いただきありがとうございました〜